
思考を澄ませ、
心が静かに呼吸できる余白を。
水は、あなたの足音をそっと覚え、
光は、どこかの片隅に静かにとどまります。
もし少しだけ立ち止まりたくなったなら、ここは、そのための場所かもしれません。
何もしなくてもいい。ただ、深く眠るだけでも。
本を開き、一行だけ言葉を書き、自分への手紙を残してもいい。
夢はここで芽吹き、ゆっくりと輪郭を持ちはじめます。
私たちは皆、まだ旅の途中。
けれど昨日より、ほんの少しだけ近づいているはずです。
艸目一夕が、
夢と目覚めのあいだでそっと立ち止まれる場所になりますように。
「いつか自分の夢を理解できるように。
そして立ち止まるたびに、
その夢へ少しずつ近づいていけますように。」
艸目一夕の始まりは、空間そのものにまつわるひとつの夢でした。
定義されることもなく、分類されることもない名前を持ちたい。
草木のように自然に育ち、時間のように静かに流れていく存在でありたい。
ここでは、それぞれの滞在に、それぞれのリズムがあります。
無理に何者かになる必要はありません。
ほんの少しの余白を残し、
光と影、そして時間がゆっくりと通り過ぎていく。
その中で、私たちもまた、少しずつ自分自身へと還っていけるように。

艸目一夕の始まりは、とてもシンプルなものでした。
最初は、この空間を整え、祖父母がより自由で、日々の動きがしやすい暮らしを送れるようにしたいという想いからでした。馴染みのあるご近所から遠く離れることなく、もう少し光を、もう少し緑を感じながら、日常をより心地よくしたいと考えていました。しかし祖母は、長く住み慣れた家のリズムを大切にし、その場所を離れることを望みませんでした。
そのため、この空間は少しずつ別のかたちへと変わっていきます。父はここを残し、家族や友人が集い、立ち寄れる場所として、忙しい日々の中でもふと腰を下ろし、近況を分かち合えるような場にしたいと願いました。
そしてその想いは、やがて一軒の民宿へとつながっていきます。ここを訪れる方が、静かな時間を見つけ、しっかりと休み、深く眠れるように。人が丁寧に迎えられることで心は少しずつ落ち着き、より澄んだ思考と感覚で、日々の出来事や人と向き合えるようになると私たちは信じています。
そして何より、あなたも私たちも、誰もがやさしく迎えられる価値のある存在であるということ。
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